[身]外見とからだのケア

目元の印象はメイクでカバー

眉毛やまつ毛の脱毛は、メイクでカバーできます。顔色や顔の印象が変わると、鏡を見るのが楽しくなるでしょう。少しメイクをするだけで、イキイキとした表情をとり戻せます。

「病気に立ち向かう勇気」がわくメイクの力

 治療中に抜けるのは、髪の毛だけではありません。眉毛やまつ毛にも、脱毛が起こることがあります。治療が終わり、4~6カ月たてば、再び生えてきますが、眉毛やまつ毛は人の目を引きやすい部位です。それだけに、目元の毛が抜けると、見た目の印象が変わります。しかし、まつ毛や眉毛の脱毛はメイクでカバーすることもできます。以前と同じような顔をとり戻せると、自信につながり、病気に立ち向かう勇気がわいてくるかもしれません。
 しかし病院によっては、入院中のメイクが禁止されている場合もあるので、事前に主治医や看護師に相談してください。また、化学治療中は、においに敏感になりますが、個人差があります。ほかの患者さんのことも考え、入院中や通院時の香水は避け、化粧品もできるだけ香りの少ないものにしましょう。逆に、香りが癒やし効果になることもあるので、自宅では自分の好みのものを使うとよいでしょう。

眉を描くだけで表情が生まれる

 眉は顔の印象を決める大切なパーツ。眉を少し描き足すだけで表情が生まれ、本来の自分に近い顔になります。
 眉毛がすべて抜けてしまうと、描く位置がわかりにくくなるので、できれば眉毛が抜ける前に、顔の写真を撮影しておきましょう。写真を見ながら眉の位置を決め(下イラスト参照)、3点に印をつけておきます。
 眉用の化粧品は、パウダータイプやペンシルなどさまざまあり、使いやすいものを選んでください。色はウイッグの色味と合わせてもよいでしょう。男性の場合、グレーのペンシルで描いてからパウダーで仕上げると、ナチュラルな印象になります。
 また、肌が乾燥していると描きにくいので、事前に眉周辺に乳液やクリームを塗って油分を補い、さらにファンデーションを塗っておくとよいでしょう。眉が、汗や皮脂で落ちてしまうときは、ウォータープルーフタイプや眉をコーティングするトップコートを使うと、落ちにくくなります。

図:眉毛の描き方

眉を描くときは①眉山から眉尻へ、②眉中(眉頭と眉山の間)から眉山へ、③眉中から眉頭の順に、なだらかな線で描く。眉頭は鼻すじに向かって、ブラシで薄くぼかすようにすると、自然に仕上がる。

眉の位置決めのポイント

  1. 1 眉頭の位置を見つける
    まずは眉頭の位置を決めます。目安としては、目頭の上辺りです。わかりにくいときは、鏡に向かって顔をしかめて、眉間にしわを寄せましょう。目頭の上辺りの肉が盛り上がる箇所が、眉頭の位置です。
  2. 2 眉尻の位置を確認
    眉尻は小鼻のきわと目尻を結んだ延長線上に描けば、エレガントな雰囲気の長め眉に。口角と目尻を結んだ延長線上にあると、若々しい短めの眉になります。
  3. 3 眉山を確認
    眉を持ち上げたときに動く筋肉「眉丘筋」に眉山を描きます。位置がわからないときは鏡に向かって驚いた表情をしてください。そのときに、へこむ場所が眉丘筋です。

目の印象を強めて「元気」な顔に

 まつ毛が抜けると、目のラインが曖昧(あいまい)になり、ぼんやりした印象になりがちです。治療前にアートメイク ※1を希望する人もいますが、アートメイクは、MRI検査で色素が反応したり、アレルギーを起こす心配もあります。
 アイシャドーを少し入れるだけでも目元の印象は変わります。まず濃淡2色のアイシャドーを用意して、濃い色を目頭から目尻まで細く入れます。次に淡い色をまぶたにのせるだけ。これだけでもだいぶ目元がはっきりします。
 まつ毛の生えていた位置に、目尻から目頭に向かってアイラインを入れるのもおすすめです。下まぶたの3分の1くらいからスタートして、上まぶたの3分の2くらいまで描くと自然です。男性は、まつ毛の生えていたところを軽くなぞるだけでも目の輪郭がはっきりします。

図:目の印象を強めて「元気」な顔に

 つけまつ毛をつけても構いませんが、まつ毛が少なくなると、つけにくくなります。なお接着剤でまつ毛をつけるので、肌が敏感な人はかぶれることがあります。接着剤は低刺激タイプにし、かぶれないかどうか、必ずテストしてから使いましょう。
 また、マスカラなどで目元を強調するメイクをしている女性は、治療が決まったら徐々にボリュームを減らすようにしましょう。そのほうが、脱毛したときの変化が少なくて済みます。

COLUMN
眉を上手に描くには?

 眉のテンプレートなどを使うと、描きやすくなります。メイクに抵抗のある男性は、超極薄シートに、人毛に近い繊維を植毛した「医療用つけ眉毛」を試してみては。
 また、フレームのしっかりしたメガネをかけると、目元がカバーできるでしょう。

※1アートメイク
皮膚のごく浅い層に、針で色素を注入し、アイラインなどのメイクを施すこと。落ちないメイクとして人気だが、副作用としてアレルギー性皮膚炎、感染症などの報告がある。