手術前・後、治療中の生活術

リンパ浮腫は早めのケアを

がん手術後の後遺症の1つである、リンパ浮腫。早期の治療ほど望ましく、暮らしの中で、腕や足のむくみに早く気づいて受診することがポイントです。

手足の重だるさに留意を

図:リンパ浮腫のチェックポイント

 がんの手術でリンパ節をとり除いたり、放射線治療でリンパの流れが停滞すると、腕や足がむくむことがあります。これを「リンパ浮腫」といいます。乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、皮膚がんなどの治療による後遺症の1つです。発症時期は個人差があり、手術直後に生じることもあれば、何年もたって起こる場合もあります。
 リンパ浮腫はゆっくり進行するので、できるだけ初期のうちに適切な治療をすることが大切です。上半身で最初にリンパ浮腫が起こりやすいのは、前腕や肩甲骨(けんこうこつ)周辺、下半身では、下腹部や大腿(だいたい)内側、外性器、臀部(でんぶ)などです。
 進行すると、腕や足ががんの治療前と比べて太くなります。腕や足がだるい、重い、疲れやすいなどの症状が出てきたら、リンパ浮腫を疑い、主治医や看護師などに相談してください。むくみが進行すると、皮膚が乾燥しやすい、硬くなる、関節が曲がりにくい、などの症状が現れます。

リンパ浮腫のセルフケア

 予防のためにはスキンケアを行い、肌のバリア機能を高めましょう。乾燥した皮膚は感染を起こしやすいので、普段から保湿を心がけることが大切です。また、炎症が起こると悪化しやすいので、けがや日焼けをしないように気をつけましょう。

図:リンパ浮腫のセルフケア

 リンパの流れを妨げないよう、きつい衣類や靴、アクセサリーはできるだけ身につけないよう心がけましょう。また下肢浮腫の場合は、正座を避ける、上肢浮腫の場合は、治療した側に負担がかかるような荷物の持ち方をしないなど、リンパ浮腫の可能性がある部位を刺激したり、負担をかけないよう、日ごろから気をつけましょう。
 もしもリンパ浮腫が疑われる場合、まずは主治医や看護師に相談し、指導を受けたうえで対策を行いましょう。